体験談インタビュー

第2回

治療を受けてから、これまで以上に
充実した人生が送れるようになりました

本日は、成人成長ホルモン分泌不全症の治療を受けられ、また、患者の会では幹事を務めていらっしゃるHさんに、治療を始めた経緯や治療前後の生活の様子を伺いました。治療をご検討されている皆様の参考にして頂ければと思います。

成人成長ホルモン分泌不全症と診断された時は、やはりショックでした

─ 成長ホルモン治療を始めるまで、どのような症状がありましたか?

Hさんとにかく疲れやすかったですね。患者会のイベントや遠方への外出などで疲れが溜まると、3日間くらい疲れがとれないような状況でした。身体が動かず、何もする気が起きないくらいひどい疲れで、用事を済ませるのも後回しにしてしまいがちだったので、日常生活にかなり支障が出ていました。

─ 「成人成長ホルモン分泌不全症」という疾患についてはどのように知ったのですか?

Hさん子供の頃から成長ホルモンが不足していたので、大人になっても成長ホルモンが不足しているであろうことは大体わかっていました。でも、疲れやすい、気力が出ないという症状が成長ホルモンの不足が原因だったいうことを理解したのは、実は最近のことです。

2006年に成人成長ホルモン分泌不全症の治療が保険適応になったので、患者会でもその話題になり、製薬会社さんが発行している冊子を見て詳しく勉強するようになりました。疾患について勉強をすすめていくうちに、自分の疲れは成人成長ホルモン分泌不全症の症状だと確信を持つようになりました。

─ 成人成長ホルモン分泌不全症の診断を受けるきっかけは?

Hさん最初のきっかけは、治療薬の治験をやっているという話を患者会のイベントで知ったことです。このひどい疲れがとれるのであれば、治験でもいいから是非参加したい、との思いで病院に話を伺いにいきました。もっとも、実際病院にいったときには治験段階はすでに終了し、その治療法が保険適応になっていたので、そのまま診察と検査を受け、成人成長ホルモン分泌不全症と診断されました。

─ 診察と検査の結果、ご自身が成人成長ホルモン分泌不全症と診断されたときにはどんなお気持ちでしたか?

Hさんある程度予想はしていましたが、やはりショックを受けました。子供の頃にも成長ホルモンがまったく出ていないとの診断を受けてショックを受けたことがありましたが、今回改めて言われると、やはりショックでした。

治療を開始するにあたって、副作用については、それまでに自分で勉強したり、患者会で他の患者さんからお話を聞いたりしていたので、全く心配していませんでした。不安だったことは、治療を一生続けなければならないことでしたね。自分が元気で意識があるうちはいいですが、老いていったときのことが不安です。

「これが健康な人の感覚なんだ」と初めて実感しました

─ 治療を始めてから、症状はどのように改善されましたか?

Hさん以前よりも疲れが和らぎ、だいぶ楽になりました。以前は朝起きることさえできない状態だったのが、今はすっきりと起きられるようになりました。「ああ、これが健康な人の感覚なんだ」というのを初めて実感しました。

自分で注射をする時も、注射の使い方は非常に簡単ですし、針を刺した時も髪の毛を抜くくらいの痛みしか感じないので、特に手間は感じません。加えて針の細さに感激しました。本当にあの注射器には感謝しています。

─ これから成人成長ホルモン分泌不全症の診断や治療を受けようと考えている皆さんに一言お願いします。

Hさん疲れや無気力が理由でできなかったことが多くありましたが、今ではいろんなことにチャレンジできるようになり、これまで以上に充実した人生が送れるようになったと思います。私自身、治療を受けて本当によかったと思っています。

小児期に成長障害と診断された経験をある方の中には、なかなか疲れが取れない、気力が出ないという方がいらっしゃるかもしれません。何か心配なこと、不安なことがある場合には、専門の先生に診てもらうのが良いのではないでしょうか。

国立病院機構 京都医療センター 臨床研究センター長 島津章先生

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