第17回 学校保健・保健活動セミナー 主催 ファイザー株式会社 後援 全国養護教諭連絡協議会・全国保育園保健師看護師連絡会・日本教育新聞社

講演報告 2

母親の気持ちとコミュニケーション

元育児雑誌編集長

演者は長年にわたる育児雑誌の編集経験より、本日聴講している皆さんには、まず現代の多くの母親はインターネットや友人を一番の情報源と考えている、ことに注目していただきたいと思う。

このような母親は、実際に育児で困ったときにはどうするのか。誰かに相談する母親が多いのであるが、相談しない母親も存在する。ここで注視しなければならないのは、相談しないと回答した母親の大部分はインターネットで答えを探している、ということである。インターネットはとても便利で簡単に情報が得られるツールであると同時に、非常に危険なツールでもある。このような母親の多くは、 子どもの病気や発達の遅れなど気になることがあると、自分に都合のよい答えが得られるまで延々と探し続ける傾向にある。「病院に行ったほうがよい」、「相談したほうがよい」などの助言は聞き入れずに、「これには当てはまらないから大丈夫」、「よくあることだから大丈夫」だと自分の都合のよいように解釈し安心してしまうのである。このようにインターネットに頼り過ぎる現代の母親には、警鐘を鳴らす必要があると考える。また、妊娠中、育児中の母親は一見幸せそうにみえるが、実際には多くの母親が悩みや不安を抱えていることを、援助者としての保健・保育関係者は認識する必要がある。それでは、援助者は母親らとどのようにコミュニケーションをとればよいのか。演者の経験をもとに考えると、まず母親を労わることからはじめる。

例えば、暑い日に子どもを抱えて慣れない電車やバスに乗って保健センターや小児科などに初めて来る場合、緊張をする母親もいれば、何か怒られるのではと萎縮する母親もいる。そこで「今日はよく来てくれましたね。ありがとう」と一言かけるのである。保健センターや医療機関に相談することを躊躇する母親の中には、何か怒られるのではないかと専門家を警戒することが多い。しかし、実際に相談すると不安が解消されてよかったと思う母親が多いのも事実である。母親と打ち解けることができれば、あとは子どもに話しかけたり、子どもの年齢に合った話をしてコミュニケーションをとればよいのである。一緒に悩みを解決するという姿勢で、多くの母親に向かい合っていただければと思う。

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